地域密着型通所介護とは?事業所を開設する流れについても解説!

こんにちは、元地域密着型通所介護の管理者さしまる(Twitter)です。

今回は地域密着型通所介護の開設方法について書いていこうと思います。

この記事の信憑性についてですが、実は僕も少し前まで地域密着型通所介護施設を新規開設しようと動いていましたので、少なくとも実体験に基づく情報となります。

まず前半で「地域密着型通所介護とは?」について説明した後に、「事業所開設の流れ」に入りたいと思います。

事業所開設の流れだけ見たいという方は、下記の目次から”地域密着型通所介護の事業所開設の流れ”まで飛ばして下さい。

地域密着型通所介護とは?

地域密着型通所介護について厚生労働省は以下のように説明しています。

地域密着型通所介護は、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、自宅にこもりきりの利用者の孤立感の解消や心身機能の維持、家族の介護の負担軽減などを目的として実施します。

利用者が地域密着型通所介護の施設(利用定員19人未満のデイサービスセンターなど)に通い、施設では、食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活機能向上のための機能訓練や口腔機能向上サービスなどを日帰りで提供します。施設は利用者の自宅から施設までの送迎も行います。

厚生労働省のHPの一部より引用

利用人数による区分の違いについて

地域密着型通所介護と通常規模通所介護の違いについてですが、通所介護事業所は利用人数によって区分が変わります。

1日の利用定員が18人以下(=19人未満)の通所介護が地域密着型通所介護となります。

通所介護事業所の区分について

一日の利用定員18人以下→地域密着型通所介護
◎月平均利用者数750人以下→通常規模通所介護
◎月平均利用者数750人~900人→大規模通所介護Ⅰ
◎月平均利用者数900人以上→大規模通所介護Ⅱ

地域密着型通所介護の特徴について

地域密着型通所介護を他の規模の通所介護と比べた時の特徴としては、

  • 要介護認定を受けた方しか利用できない(要支援・自立の方は利用不可)
  • 市町村が管轄する(他の規模の通所介護の管轄は都道府県)
  • 原則として事業所のある市町村に住んでいる方のみが利用可能
  • 報酬が高い(少人数で手厚い介護が出来るという観点から)

等が挙がります。

また、地域の連携を図る等の目的から地域密着型通所介護では”運営推進会議”の開催が年に2回義務付けられている事も特徴のひとつです。

>>運営推進会議の進め方について(実体験)

人員基準について

1日の利用定員が18人以下の地域密着型通所介護ですが、10人以下と11人以上では人員基準が異なります。※詳しい人員基準については管轄の市町村の指定期間窓口まで問い合わせて確認してください。

今回は、大きな違いの紹介までに留めさせて頂きます。以下の表をご覧ください。

10人以下の人員基準

職種人員基準
管理者常勤1名、資格は必要なし
生活相談員1名以上
看護職員介護職員とどちらかが1名いれば可
介助職員看護職員とどちらかが1名いれば可
機能訓練指導員  1以上

11人以上の人員基準

職種人員基準
管理者常勤1名、資格は必要なし
生活相談員1名以上
看護職員1名以上
介助職員1名以上
機能訓練指導員  1以上

10人以下であれば、介護職員がいれば看護職員は必要ありません。が、11人以上になると看護職員が必須となります。これが地域密着型通所介護の人員配置として一番大きなポイントなのではないかと思っています。

繰り返しになりますが、詳しい人員基準については管轄の市町村の指定期間窓口まで問い合わせて頂く必要があります。

参考までに横浜市の「地域密着型通所介護 運営の手引き(PDF)」というものが人員基準を含めた地域密着型通所介護に関する事を詳しく書いてありますので一読してもよいかと思います。

それでは、地域密着型通所介護の開設の流れに入りたいと思います。

地域密着型通所介護の事業所開設の流れ

地域密着型通所介護の事業所開設は結果から言うと、管轄の市町村から指定が下りればOKという事ですが、そこに至るまでの流れについて僕が途中まで実際に行った事を含めて説明していきます。念の為ですが、流れについてはこれが正解とかはないと思うので(特に融資の検討の有無などで個人差がある為)あくまでも参考例の一つとして見て頂ければと思います。

地域密着型通所介護の事業所開設の流れ

1、法人設立

2、職員を探す

3、日本政策金融公庫に相談(融資を受ける事を検討する場合)

4、物件を探す

5、管轄の市町村へ事前確認をする(ダメそうなら4へ戻る)

6、日本政策金融公庫に融資の申請(融資を受ける事を検討する場合)

7、物件の契約をして指定申請の準備等

8、管轄の市町村からの指定が下りたら運営開始

僕の場合はこんな感じでした。順に説明していきます。

法人設立(まずは会社を設立する必要がある)

地域密着型通所介護の事業所をはじめとする介護サービスの指定申請時には、”法人格”が必要というルールがあります。つまり、事前に会社を立ち上げる必要があるという事です。

「会社の立ち上げ方なんて全く分からないよ」という方もいらっしゃると思いますが、大丈夫です。

僕も分からなかったんですが、開業についてのあれこれをフルサポートしてくれるサービスがあったので何とかなりました。

僕が使ったサービスは「カイポケ」という会社の開業支援サービスです。

基本料金は無料ですが、事業所を開設後に請求機能などが付いている介護ソフトを使う事が条件で会社設立についてのサポートが頼めます。

このサービスのおかげで会社を設立する事が出来ました。

もしもこのような開業支援サービスを使わないで会社を立ち上げる場合は、以下の点には注意してください。

定款に記載する事業目的を管轄の市町村へ確認する事

指定申請時に、事業目的の文言に特定の記載がないといけない場合があります。

例えば、「介護保険法に基づく地域密着型通所介護事業」など。

この文言が各市町村で異なってくる場合があるので必ず確認して記載するようにした方が良いです。

ちなみに確認したところ事業目的の変更は可能との事ですが、お金と時間がかかってしまうので注意が必要です。

職員を探す

恐らくひとりだけで事業所の開設を考えている方で考えている方はあまりいないかとは思いますが、僕の場合は介護職員しか見つかっていませんでしたので出来るだけ事前に働いてくれる職員も確保しておいた方が良いです。

特に人員基準で必須となる、機能訓練指導員と生活相談員が重要です。

介護職員は無資格でもOKですが、上記2つの職種はどちらも特定の資格や経験等がないと職務として認められないので、探す条件は限定されてくる分探すのが大変になってきます。

開業サポートの方からも「職員は見つかっているんですか?」としつこいくらい聞かれていました。

とりあえず初期段階で職員の目星がついていればこの先も安心だと思います。

日本政策金融公庫に相談(融資を受ける事を検討する場合)

日本政策金融公庫から融資を受ける場合は先に相談しておいた方が良いです。

どうしたら融資を受けやすいか、事前に何を準備しておいたら良いかを聞いたりする事が出来ます。

ただ日本政策金融公庫の場合は物件が決まってからでないと融資の申請をする事は出来ません。(物件は本契約まで進める必要はない)

余談ですが、恐らくは融資を受ける場合に関しては、日本政策金融公庫以外の機関であっても物件を先に決めておく事が条件のところは多いと思います。

つまり、物件の本契約をしてしまってから融資が下りなかったらどうしようもありませんので、ポイントは融資の申請が通るまで物件を押さえておけるかという事です。

万が一、融資審査の途中で他の人にキープしている物件を取られてしまった場合は、一から再申請となるようです。

物件を探す

物件探しについては自力で行う必要があります。

ポイントとしては内見時に間取りの寸法確認を行い、平面図を作成しておくと次の市役所での確認時にスムーズにいきます。

詳しい物件の探し方については別の記事でまとめていますので参考にしてください。

>>地域密着型通所介護の物件の探し方

管轄の市町村へ事前確認をする

物件の目星が付いたら、事前に市役所へ確認に行きます。広さや設備などについてはこの時点で指定が下りそうかどうかが分かります。

ちなみに、物件の広さや設備の基準については全国共通なのでこの辺りでも、前半の”地域密着型通所介護とは?”で紹介した横浜市の「地域密着型通所介護 運営の手引き(PDF)」を使って自分でもある程度調べる事も可能です。(細かい部分の解釈について最終的には市役所に確認する必要はあります。)

指定が下りそうであれば次のステップへ、難しそうであればまた1から物件を探す事になります。

ちなみに僕はなかなか条件が合う物件を見つけられず、開設を断念しました。

物件を押さえたら日本政策金融公庫へ融資の申請(融資を受ける事を検討する場合)

融資を受ける場合は、この申請時から実際に融資を受けられるようになるまで物件を押さえておくという事になります。申請から結果が出るまでは1か月程かかるようです。

不動産仲介業者等との交渉力も求められます。

融資の申請の話に戻りますが、僕の場合は事前相談の際に事業計画書については先に提出していました。

特にひな形などは使用せず個人的にエクセルで作成したものでしたが、手前味噌ですが良く作られていると評価は良かったです。

話を伺うと、あらかじめ用意している自己資金も重要だが、「行おうとしている事業(地域密着型通所介護をはじめとする介護サービス)に関してどれだけ熟知しているか」とう点も融資の結果を左右するポイントなのだそうです。

物件の契約をして指定申請の準備等

物件を契約した後はひたすら指定申請の準備や、備品の買い出しに追われると思います。

状況によってはこの時点から営業をしたりする必要もあったり一人では手が回らない場合は、この時点から職員に働いてもらう事もあるかもしれません。

したがって資金にはやはり一定の余裕を持って臨まなければ苦しくなってきます。

管轄の市町村からの指定が下りたら運営開始

そして最終的に市役所からの指定が下りたら運営を開始する事が出来ます。

何となく地域密着型通所介護の事業所開設の流れのイメージはつかめたでしょうか。

非常にやる事や確認する事が多く、僕の場合は何から手を付けるべきかとあたふたしていました。

そんな時に助けてくれる仲間がいると心強いと思いますので、出来れば事前にそんな仲間を作っておく事をおすすめします。

今回は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。

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